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一般税務Vol.33 ICTの活用に伴う申告 ―法人税―

ICTの活用に伴う申告 ―法人税―

一般税務Vol.33

皆様、こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の江原です。

 

政府主導でICTの利用が広がっている中で、

法人の確定申告方法もその波を受けて電子申告の義務化となっているのはご存知でしょうか。

 

一定の規模の会社は確定申告書を紙ではなく、電子申告により提出が義務付けられることになりました。

今回のSUレターは、電子化に伴う申告方法についての確認です。

 

法人の電子申告の義務化とは

事業年度開始の日に資本金の額が1億円以上の会社(人格のない社団及び外国法人を除く)を対象として、

法人税、地方法人税及び消費税の確定申告、中間申告、修正申告及び還付申告と決算書等その申告書類に添付する書類

すべてを電子申告により行わなければならなくなりました。

 

電子申告が義務化となる時期

電子申告の環境設定の準備期間を考慮して、2020年4月1日から開始する事業年度の申告から義務化の対象となります。

消費税の課税期間の特例で1ヶ月ごとに消費税申告書を提出する会社であれば、

2020年4月期分の申告から電子申告により提出しなければならないこととなります。

 

もし、対象となる会社が電子申告ではなく書面で提出した場合には、

無効として取り扱われ、なんと無申告加算税の対象になります

 

電子申告するにあたっての注意事項

ただ電子申告を行えば良いという訳ではなく、

対象となる会社は電子申告の対象となる事業年度開始の日から1ヶ月以内

適用が開始される事業年度を記載した届出書を税務署長に提出しなければなりません

事業年度開始の日の資本金の額により判定されますので、

減資等で事業年度末に資本金の額が1億円以下となっていても届出書の提出義務はありますし、

減資等を行った事業年度は電子申告義務の対象となります。

 

国税庁のQ&Aでは、電子申告の義務化の対象となる会社の通知等は行う予定はないようですので、

まずは届出書の提出を忘れないようにしたいですね。

 

電子申告の義務化に伴う環境整備

電子申告義務化となったことに伴い、勘定科目内訳書も量的、質的に内容が簡素化されます。

さらに、財務諸表や別表の一部、勘定科目内訳書をCSVファイルで提出することが出来るようになりました。

勘定科目の簡素化は電子申告義務化より1年早い2019年4月1日以降に終了する事業年度から、

別表の一部(6(1)など)や勘定科目内訳書のCSVファイルによる提出は2019年4月以降の申告から、

財務諸表のCSVファイルによる提出は2020年4月以降の申告から適用が開始されます。

 

・勘定科目内訳書の量的簡素化

売掛金、未収入金や買掛金、未払金、未払費用など記載量が多くなる勘定科目については、

上記100位までの記載で良いこととされました。取引先の多い会社には嬉しいですね。

 

・勘定科目内訳書の質的簡素化

貸付金及び受取利息の貸付理由、借入金及び支払利子の借入理由の欄の削除

 仮払金や仮受金の内訳書の取引内容の欄を摘要欄に変更し、自由記載欄に変更

 雑収入や雑損失の内訳書での固定資産売却益の記載不要

 

・CSVファイルでの提出

別表の明細書のうち内訳の記載を要する部分や財務諸表、

税務の専用ソフトで作成していた勘定科目内訳書などをCSVファイルで提出が出来ることとされました。

国税庁からフォーマットが提供される予定です。

 

開始時期はまだまだ先と思っていると対応に間に合わなくなりますので、先々に準備を進めていきたいですね。